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かめだけを訪問して


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かめだけを訪問して

かめだけを訪ねて

「そろばん、どうやってつくるの?」生徒の素朴な質問に「えっ、作り方?」と思い、産地として有名な雲洲亀嵩のそろばん工場に行ってきました。

羽田空港より1時間30分程で出雲空港到着、車1台がやっと通れる位の山道で、さいわい対向車も後からの車にも出会わず1時間程で無事着きました。

 広い工場には様々な機械が並んでいるので皆機械で作るのかと思いましたが、いえいえすべてと言っていいほど手作業なのです。

15ケタの小さいそろばんを作らせて頂きましたが、なんと36工程にも及びます。

玉を入れる芯の棒は細い竹でこれを枠に差し込む際には、2本ずつ手に持ち、シリンダーを使って先をとがらせ、奥まできちんと差し込み、高さをそろえるのですが、何回やっても竹の先がとがらず、やり直すうちに竹の棒は短くなって使えなくなってしまいました。

また、定位点を作るには、上から書き込むのではなく、『星入れ』と言って、細い針金のようなものを差し込むのですが、これがまたまた大変、針に糸を通すようなものでなかなか出来ません。大汗をかいて職人の方にも手伝って頂き、やっと形にまとめあがりました。さらにサンドペーパーを指に巻いて3種類もかけ、枠を磨き丸味をつけます。そして、上塗りをし、最後に検査台の上でゆがみがないかを調べ、調整しやっと完成します。全部で5・6時間かかります。

「使う人の身になって作る」というのが工場の精神と伺いました。私たちは「作った人の身になって使う」気持ちを持ち、人の手のいっぱいかかっている「そろばん」を大切に大事に使いたいものです。




※完成したそろばんたち





工場全景

ひとつひとつ手作業です

真ん中のくぼみは、
そろばんを押さえる左手の
ハラがフィットするようにです





珍しいダブル算盤です

とてもきれいな空気でした

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